結露
Q マンションを購入して間もないのですが、結露がひどくて困っています。どうしたらいいでしょうか?
A 結露とは、空気中に含まれる水蒸気が室内の壁や床・ガラスなどの冷たい部分に触れて、水滴となり生じる現象のことです。 結露をそのまま放置すると壁内部や床下などの目に見えない部分で、柱や土台などの木材が腐朽し、湿潤状態である木材にシロアリ類の食害や、室内にカビやダニが発生する恐れがあります。

結露の対策として、灯油を燃料とする開放型暖房機の使用や室内で洗濯物を干しているなどの生活や習慣などにより、大量の水蒸気を室内に発生させているケースは、「住まい方」の改善により成果を上げることが可能ですが、建物の断熱・防湿・気密性能の不足及び欠陥に伴う結露の場合は、そうはいきません。

マンションの場合は外壁に面したコンクリート内壁に発泡ウレタン断熱材の吹付厚さの不足や欠損・未施工箇所があると、表面温度の低下を招き結露の発生を促します。 換気設備の有無や不備・不良による設備に関する欠陥のケースもあります。

また、木造の場合は、外壁面にグラスウール等の繊維系断熱材を入れているケースが多いのですが、施工が雑で隙間が生じて欠損箇所がある場合や、小屋裏の断熱材の厚さ不足などがある場合も同様に結露の発生がみられます。
断熱材の調査を行なう場合は、点検口から天井や床下に体を入れて、断熱材の厚さや状況などを目視及び計測します。 壁面はコンセントを外して確認するか、それで確認することが難しい場合は、仕上材を一部解体して厚さの確認を行なう事もあります。

未施工部分については、契約や設計図書等による契約不履行などに該当しますが、欠陥の判断基準としては、結露の防止に対する建築基準法等の「品確法」関連で 平成11年建設省告知998号「住宅に係わるエネルギーの使用の合理化に関する設計及び施工の指針」に断熱構造の基準や施工に関する基準等が詳細に定められています。 また木造の場合は、「住宅金融公庫 木造住宅工事共通仕様書」に断熱材や換気設備等が詳しく解説されています。

「住まい方」を含めて、結露の発生原因を調査し、関連法規や基準等に照合して瑕疵・欠陥の有無を確認されることが必要です。
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